一目惚れで即決したのが5月中旬。あのときの高揚感は、【マンション購入記②】に書いたとおりです。
でも、そこからが長かった。
家を買うって、決めた瞬間がゴールじゃないんですね。決めてからの1ヶ月半、私は毎週なにかしらの打合せと書類のやり取りに追われていました。今日はその、地味だけど濃かった日々の話です。
前回のお話👉️【マンション購入記③】築古マンション、フルリノベーションという選択
同時進行のはじまり
購入の意思を伝えると、すぐに二つのことが並行して動き出しました。
ひとつは銀行の住宅ローン審査。もうひとつはリノベーションの打合せです。
正直、「え、リノベの話もう始めるの?」と思いました。まだ自分のものになってもいないのに。でも工事の段取りを考えると、そのくらいのタイミングで動き出さないと間に合わないんですね。
LINEグループが、2つできた
この時期、本当にありがたかったのがLINEグループでした。しかも、2つ。
ひとつは購入手続きのグループ。不動産会社が作ってくれて、次回の打合せはいつ、場所はどこ、持ってくる書類はこれとこれ、と全部そこにまとめて書いてくれるんです。初めてのことばかりで頭がいっぱいの私にとって、「これを見れば分かる」という場所があるのは心強かった。
そしてもうひとつが、6月初旬にできたリノベーションのグループです。メンバーは、施工会社の社長さん、不動産会社のコーディネーターさん、そして私の3人。
契約の話を進めながら、同時にこちらでは工事の相談が動いている。今このときも、どちらのグループにも新しいメッセージが来る——そんな6月でした。
(今回この記事を書くにあたって当時のLINE履歴を読み返したのですが、自分でも忘れていたことがたくさん出てきました。記録って大事ですね)
いくらまで、と決める
リノベーションの話を進めるにあたって、まず決めたのは予算の枠でした。
工事費は1,000万円まで。かなり幅を持たせた設定です。もし実際の工事費がそれより低く収まれば、あとから金額を変更できるという前提でした。
マンションの代金に、この工事費を追加ローンとして乗せる形。最終的な借入額が確定するのは、工事が終わる9月です。
……結果を先に言っておくと、きっちり1,000万円、結局フルになりました。
6月、図面と建材見本
6月は、不動産会社の打合せスペースで話すことが多かったと思います。
図面を広げて、どこで部屋を区切るかをあーだこーだ話合う。分厚い建材のカタログや、実物見本を持ってきてもらって、フローリングや壁のクロス選ぶ。まず大枠を決める段階でした。施工会社の社長さんは毎回大荷物でした。
——もっとも、この「大枠」はこのあと変更しまくることになるのですが。それはまた次回以降のお話です。
銀行が決まるまで
ローンの審査は、複数の銀行に同時に出してもらいました。これも不動産会社の手配です。
数行から「OK」の返事をもらって、最終的に決まったのは——他府県の、それまで全く縁のなかった地方銀行でした。これも候補に入れてくれたのは不動産会社。理由はシンプルで、金利が一番安かったからです。
自分では絶対に見つけられなかった選択肢でした。
自分の年収を、知らなかった
お恥ずかしい話なのですが。
当時の私は、このライン以上はあるかな位で自分の年収をきちんと把握していませんでした。派遣社員から契約社員へ、そして正社員になって、さらにひとつ昇格して。働き方が変わるたびに少しずつ変わっていたはずなのに、自分のこととして数字を見ていなかったんです。
明確に年収を把握したのは、不動産会社から提出を求められた源泉徴収票を確認した時でした。
ただ、ひとつだけ確かだったのは、借入がゼロだったこと。
車のローンもカードの分割も、何もなかった。あとから知ったことですが、審査ではこれが大きいんですね。「いくら稼いでいるか」と同じくらい、「他に何を借りているか」が見られる。
年収を把握せず大きな買い物をしてしまう無謀な50代・独身・おひとりさま。それでも通りました。
ライフプラン相談、3回
ローンの手続きと並行して、もうひとつ進んでいた話があります。
不動産会社には保険の担当者の方がいて、ライフプラン相談という時間を設けてくれました。全部で3回ほど。人生のこれからのお金について、一緒に考えましょう、という内容です。
そして私は、ある保険に入りました。
投資と保険が一体になった商品でした。積み立てながら保障もついてくる。説明を聞いているときは、なるほど!素晴らしいじゃないか✨️と思ったんです。このときの私は担当者をすぐに信頼していました😅
「それ、要る?」
でも、ずっと引っかかっていることがありました。
私が死亡したら、弟に500万円が入る。
……これ、必要なんだろうか。
私は独身で、扶養している家族もいません。私が死んで生活に困る人が、いない。それなのに、なぜこの形なんだろう。
うまく言葉にはできませんでした。でも、納得はできていなかった。
そんなとき、投資に詳しい友人に話してみたんです。返ってきたのは、ひとことでした。
「それ、要る?」
保険と投資は分けたほうがいい。一体になっている商品は手数料が大きいだけだよ。扶養家族がいないなら、保障はそこまで要らない。投資信託をしておけば充分じゃない?
——まっとうな意見なんだろうけど、すぐには素直に受け入れられず💧しばらく抵抗しました😅
気になってYouTubeでも調べてみると、同じことを言っている人がたくさんいる。私が感じていたモヤモヤには、ちゃんと理由があったんです。やっとそこで納得というか、自分には必要ないと判断できました。
契約から4ヶ月後、解約しました。
戻ってこなかったお金は、8万円(4ヶ月の抵抗費用😅)。
もったいなかったと思います。でも、何年も払い続けていたらと考えると、早いうちに気づけてよかった。8万円の授業料だったと思うことにしています。
お金の勉強を始めたきっかけ
順番としては逆なんですけどね。
本当は、家を買う前にお金のことを勉強しておくべきでした。でも私は、マンションを買ったことをきっかけに、本格的にお金の勉強を始めたんです。
NISAでの投資はすでに始めていました。
人生で一番大きな買い物をして、自分の年収を把握していなかった私が初めて自分のお金と正面から向き合った。そんな感じでした。
引き渡しの日
そして7月初旬。
少し緊張していました。服装も、普段より少しパリッと見えるように。暑い日でしたが、ジャケットを羽織って出かけました。
平日でした。会社を早退して向かったのは、ローンを組んだ地銀の支店。応接室のような、少し特別な部屋に通されました。
そこにいたのは——
売主のご夫婦。不動産会社の、売主側と買主側それぞれの営業担当者。銀行の担当者。そして司法書士と関連の方が2名ほど。
私が到着して、全員が揃いました。
緊張しました。
大きなお金が動く瞬間、というのは私にも分かります。あとから観たNetflixの「地面師たち」に、まさにこういう決済のシーンが出てきて——ああ、あの日の空気だと思いました。
書類にハンコを押して、確認して、また押して。
ボロボロになった古い鍵を、売主のご主人から手渡されました。
ずいぶん長く使い込まれた鍵。このご夫婦がここで過ごしてきた年月が、そのまま形になっているようでした。
そして同時に、こうも思いました。この鍵は、すぐに新しくしよう。
感傷とは別の話です。中古物件では鍵の交換が基本だと聞いていました。前の住人の合鍵がどこにあるか分からない以上、当然の備えです。
こうして、築古マンションは私のものになりました。
そして、工事は照明から
引き渡しが済んで、ようやく工事を始められる状態になりました。
壁を壊すのかな、床からかな——なんて思っていたら、施工会社から言われたのは、まったく別のことでした。
「照明とコンセント位置を、先に決めてください」
どこをダウンライトにするか。どこにペンダントライトを下げるか。ダクトレールはどこに付けるか。

赤い印は照明やコンセントの位置、黒い丸は主寝室のレイアウトを考えていた跡です
なぜ照明が最初なのか、そのときの私は分かっていませんでした。工事の都合上、電気が先なんだなと思っただけ。
まだ何もない、空っぽの部屋。家具も置いていない。そこで「ここに光を」と決めていく作業が、リノベーションの第一歩でした。
まとめ
- 購入を決めてから引き渡しまで、約1ヶ月半。毎週なにかしらの打合せと書類のやり取りがありました
- LINEグループが2つ。購入手続き用と、リノベーション用
- 工事費の枠は1,000万円。結果的に満額使うことになりました
- 銀行は不動産会社が複数手配してくれて、金利の安い他府県の地銀に決定
- 独身・借入ゼロでローンは通りました
- 流れの中で入った保険を4ヶ月後に解約。8万円が授業料になりました
- この経験が、お金の勉強を始めるきっかけになりました
学びのコーナー📖
保険と投資は、分けて考える
積み立てと保障が一体になった商品は、一見お得に見えます。でもその分、手数料がかかっていることが多い。保険は「自分に万一のことがあったとき、生活に困る人がいるか」で考えるものです。扶養家族のいない独身であれば、大きな死亡保障が必要な場面はそう多くありません。
そして何より——相談できる人を持っておくこと。
私は友人のひとことで気づけました。大きな買い物をするときほど、一度立ち止まって、利害関係のない誰かに話してみるといいと思います。
次回から、新シリーズ『築古マンションリノベ記』が始まります🏠️
【築古マンションリノベ記①】対面キッチンの夢と、変更だらけの夏
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